認知症というとよくある検査に長谷川式簡易知能スケール(HDS-R)などを思い浮かべる方も多いと思います。
施設などでもこの検査よくありますし、かなりメジャーな検査です。
つい最近このテストの発案者の長谷川先生がご自身も認知症であるとの話題が出ていて私もびっくりしています。(以下はそのことが書かれた認知症予防財団の記事です)
https://www.mainichi.co.jp/ninchishou/topics/2018_04_1.html
最近は検査の方はどんな感じになるのでしょうか。
結構この検査で20点以下だから認知症の可能性がありますね。。
等という形で認知症を評価される傾向があるかもしれません。
このようにとても有名な認知機能検査ですがこれだけに偏ると適正な判断ができないことがあります。
現在、認知症。といわれた方でも場合によっては再度原因を精査してもらったほうがいいような場合があります。
アルツハイマー型認知症と思っていたら、レビー小体型のものであったり、前頭側頭型のものであったりするケースも少なくありません。当然病気によって薬の効果などが見込めないパターンもあるためです。
認知症に至るものとして頭部の外傷や、内分泌や、代謝によるもの等画像や、血液の検査などをすることでより詳しく診断をすることができることも多いようです。
高齢者=アルツハイマー型の認知症という思い込みも少し怖いものです。
また、状況によっては適切な治療で症状が大幅に改善したり、症状が消えてしまうケースもあるようですので質問紙法の検査のみで、症状がうまくコントロールできていない場合などは血液や、画像診断なども考慮するといいかと思います。
にわかに信じにくい話ですが、ビタミンなどの欠乏によっても認知症の症状のようなものが出現することもあります。栄養状態などが悪くなって症状が出現した場合などは栄養状態などのアセスメントも有効かと思います。
また、高齢期は様々な疾患が併発することも多いです。
アルツハイマー型と脳血管性のものが併発するなどもあります。薬やライフスタイルの調整のためにも少し掘り下げた検査などを先生にお願いするのも良いかと思います。
アルツハイマー型認知症等は初期の段階で適切に服薬をすることで記銘力の低下などを抑止できるデータもあります。そのためにも自分がどの認知症なのか?どの程度の進行度合いなのかを知ることは大切だと思います。
また、介護をする側でも適切な服薬やケアで周辺症状の軽減も期待ができると思いますから悪いことは無いように思います。